主に精神科領域において、攻撃的行動をとらざるを得ない当事者の危機状況(クライシス)に対して、当事者、対人支援職の双方が尊厳を保ちながら安全と安心のケアを、予防からアフターケアまで提供するための専門的な理論・技術をもった対人支援職の育成を目的とする。
本講座は、精神科領域で特に問題となる、精神科救急・急性期の激しい興奮・混乱・拒絶行動、認知症の周辺症状、強度行動障害の自傷・他害行動など、さまざまな当事者の危機状況(クライシス)に、病院・施設・訪問の場を問わず対応する対人支援職を対象としている。
講座は、対面での技術演習27時間と、オンラインによる安全と安心のためのケアの理論33時間を組み合わせた全60時間のカリキュラムである。
オンラインによる講義では、特論1として、攻撃性とケアの理解のための精神看護学、精神医学、哲学を基盤とした基礎理論を習得する。
また特論2では、実際の身体介入技術にまつわる医学、理学療法学、また研究法や社会制度など応用的な理論を学ぶ。演習では日本こころの安全とケア学会が所管するCVPPP トレーナー養成研修(4日間20時間)と連動し、ケアのためのコミュニケーション技術、身体介入技術、教育のための技術を学ぶ。
また、特に危機状況(クライシス)における介入に必要な対人相互作用を学ぶための演習を別に設ける。精神科領域では、対人支援職として、看護師のみならず、精神保健福祉士、公認心理師/臨床心理士、生活指導員など様々な対人支援職が直接ケアにあたっており、すべての職種が安全にケアする技術を必要としている。このためこの履修課程では、広く臨床現場の対人支援職を対象とする。
こんな人にオススメ
精神科領域で働く対人支援職者で大学卒業あるいは大学院学則第18条に掲げる方
受講に必要な前提知識
一社)日本こころの安全とケア学会による包括的暴力防止プログラム(Comprehensive Violence Prevention and Protection Program: CVPPP)トレーナー養成研修を受講していることが望ましい